「あれ?アスランが射撃訓練室にいるなんて珍しい」 「偶には撃っとかないと腕が鈍るからな」 「ま、確かにね」 「はそういう心配も無さそうだがな・・・って・・・その銃、もしかして」 「ん?ああコレ?何かそこにあったから試しに」 「試しにって・・・これM4のS-Systemじゃないか?」 「そうだね」 「・・・・・・・。」 「だから試しだって」 「・・・・それでなんで軽々と扱えるのか不思議だ」 「それを私に言う?」 「・・・・・・悪い、愚問だった」 「そうでしょう」 (某中尉にしっかり仕込まれましたから) ‡‡‡ 「出来なくは無いと思うよ」 「そうかもしれないが・・・・しかしだな、」 「やってみるだけやってみれば?別にそうしたからって困るわけじゃないんだし」 「だ、だが・・・・」 「大丈夫だって。カガリだもん」 「それって理由になるのか?」 「なるなる。多分」 「多分ってお前なぁ!そんなの証明にも全然ならないじゃないかッ」 「まぁまぁ。落ち着いて。大丈夫、似合うよ」 「嬉しくないッ!」 「えぇ~?勿体ないなぁ」 「どこがだッ」 (髪くらい偶にはしばっても) ‡‡‡ 「なるほど、そういう手があったなんてね。見落としてたわ」 「うん、結構みんな気付かないんだよね、これ。知ると便利なんだけど」 「勿体ないなぁ、知ってれば私も色々役立ててたのに」 「ホントにね。特に真面目な印象を見せてれば効果は増すし」 「だよね。そこら辺キラは完璧じゃない?時々失敗してそうだけど」 「う~ん、確かに一人二人くらいは通用しない時もあったけど・・・・ほとんどはこれでサボってたなぁ」 「ホントいいサボり方よね、これ。怪しまれず後に響かず。うわぁ、もっと早くに知ってれば・・・」 「でもサボりたいって思った事あるんだ?」 「そりゃあるでしょ。真面目にしてなきゃいけなかったけど、本心はベクトル逆よ」 「あはは、何か意外だよ、がそんな事考えてたなんて」 「あら、じゃあこれからは認識を改めて貰わないとね?」 (効率の良いサボリ方) ‡‡‡ 「・・・・・・・・イザーク」 「・・・・・・・・何だ」 「・・・・この、大量の贈り物とおまけのメッセージを私にどうしろと」 「聞くな。母上がお前にと言われた以上、お前に受け取って貰わんとこっちが困る」 「別にあんたが困ろうと困るまいと私には関係ないけど。  それよりどうしてあんたのお母さんが私に?さっぱり分かんないんですけど」 「・・・・前に一度、母上にお会いした事があるだろう?」 「ああ、届け物した時ね。・・・って、今思えばどうしてアレを私が運ばなきゃならなかったのよ」 「過ぎた事をぐちぐちと五月蠅いぞ。ふん、どうせ暇だったんだろうが」 「そうだけど、それが何で私にその役がまわってきたのか不思議で仕方ないんですけど」 「そのまま謎のままにしておけ。それで、だ」 「何」 「お前話を聞いていたか?この荷物が何でお前に贈られたか、だ」 「ああ、うん。何で?」 「・・・・・・・・・・・お前を娘にしたいらしい」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁッ!?」 「お前は一応身元引受人がいるにはいるが、きちんとした保護者がいないだろう?」 「そうだね(異世界人だし)」 「その話をしたら、母上が意気揚々とお前を引き取りたいと仰ってな・・・」 「・・・・・・・・何てこった」 「だから貰っておけ」 「何で」 「俺が頼まれたからだ」 「な、ちょっ、イザークッ」 (幸せ家族計画) ‡‡‡ 「はいコレ」 「・・・・何?」 「通信兵の女の子からお手紙」 「手紙ねぇ・・・・。ま、ありがとな」 「どういたしまして。それってラブレター?何か頬染めて渡されたんだけど」 「じゃねぇの?ったく、モテる男はツライぜ」 「プレイボーイめ・・・・。その内女の子から恨まれるよ?『弄ばれたー!』ってさ」 「ああ?そんなもん向こうから近付いてきたんだし、恨まれる筋合いは無いね」 「ディアッカ・・・・女の子は怖いわよ」 「お前も女だろ」 「そうね。一応忠告はしといたから。じゃ」 「あ、おいっ」 「確かに渡したからねー!」 (不幸の手紙って知ってる?) ‡‡‡ 「わたくしは欲深いのでしょうか?」 「・・・何が?」 「出来るならこのまま・・・と。ずっと共に過ごしていきたいと望むのは、過ぎた事なのでしょうか  ?」 「ああ、好きな人とは一緒にいたいと思うよねぇ。普通の感情だよ、それって」 「も」 「ん?」 「わたくしは、ともずっとご一緒したいですわ」 「・・・・・・・・ラクス」 「勿論、キラやアスランやカガリさんや、他の皆様もそうです。けれど、わたくしは」 「ラクス」 「・・・・・・・・」 「・・・ありがとう、ラクス。でもね」 叶わない夢も、あるんだよ。 「・・・・・・・・」 「ありがとう、ラクス。ごめんね、そんな顔しないで?」 (私だって、ここにずっといられたら、どんなにか) (05/08/20) (07/03/)再録