なんちゃって舞台裏
「―――はい、カットぉ!」
「お疲れー」
「お疲れさん。シムカすげー叫びっぷりだったなー」
「でしょー」
「あ、お疲れ」
「おー、お疲れ」
「今日も結構アクション多かったな」
「鵺は少なかったよなー。ってか、俺とライダー役の人たち以外はただ走ってるだけじゃん!」
「あら、台詞がある人はあるじゃない」
「そうそう、存在感があると思えばいいよ」
「そういうスピット・ファイアは台詞ちょー少なかったけどなー」
「ぐっ」
「そうよね。鵺の方が多かったんじゃない?」
「多いっつーか、台詞は長いな」
「・・・・・・悪かったなスピット・ファイア。お前を影薄いヤツにしちまって」
「言ってくれるね、・・・・・・」
「は主人公だしなー」
「・・・・・・・・・・・・いいよ、もう・・・・・・」
「拗ねるなよ」
「拗ねてないさ。これからはきっと僕が活躍する場面だってあるはずだし!」
「そこらへんは演出家とか脚本家の人に聞かなきゃ分かんねーけどな」
「鵺、あなた結構毒舌ね」
「ん?」
「あぁもうっ! この話題から離れようよみんなッ! !」
「何だ?」
「撮影中ずっと聞きたかったんだけど、君あの子に何言ったんだい?」
「あの子?」
「あー、お前に抱きかかえられる役だった子の事か?」
「そう! 何かあの子、撮影が終わってからずっとボーッとしてるし、かと思えば君を見たら盛大
に慌てるし、絶対何かしただろう!」
「人聞きが悪い事言わないで下さいよスピット・ファイア」
「こういう時だけ役になるのな、お前」
「鵺だってよく遊ぶじゃん。ノリがいいだろ?」
「話を逸らさないでくれないか・・・・・・?」
「あぁ、悪ィ悪ィ。別に何もしてないぜ? ちゃんと台本通りに台詞言ったし」
「でもリハーサルの時はあんな反応してなかったじゃないか」
「別にそんなの、あいつの態度で丸わかりだろ、スピット・ファイア」
「鵺?」
「大方、リハより顔を近づけたとかそんなもんだろ」
「お、近い」
「近いんだ」
「うん。スピット・ファイアも答えを聞いたら『是非伝授してくれ』って言いそうなのを」
「僕が?」
「いや、役柄的に」
「ふーん。で、何て言ったんだよ」
「だから台詞は変わんないって。ただエロく言っただけ」
「うわぁ・・・・・・」
「納得・・・・・・」
「ははは」
「・・・・・ちなみに、どんな感じで?」
「ん? まぁさっきも言ったけど、エロさを出そうと思ってちょっと吐息多めに言ったり、かな」
「・・・・・・・・・それだけ?」
「ん?」
「いや、たったそれだけで相手役の子がああなるとは思わなかったと言うか・・・・・・」
「へぇ。じゃあ試してみるか? シムカ」
「え?」
「ちょっとこっち来て」
「え、ちょ・・・・・・」
「・・・・・・・・・君に触れていいのは、俺だけ、だろう・・・・・?」
「さーん! 出番でーす!」
「はーい。呼ばれたから行くわ。んじゃな」
「え、あ、」
「お、おう。頑張れよ」
「おーよ」
「・・・・・・・・・シムカ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ょ」
「え?」
「ッ、あんなの、反則よ! の馬鹿・・・・・っ」
「・・・・シムカ、君、顔が赤・・・・・・」
「うるさいわよッ!」
「ご愁傷様・・・・・・」
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本編でシムカにいい思いさせてあげられなかったので、パラレルでこんなものを。
えぇ、ネタですが何か?(にこっ)
キャストは夢主、スピット・ファイア、鵺、シムカでした。
夢主演じてる人はヘタレじゃなくて普通に押すタイプの人間です。遊び心満載(笑)
所詮、突発・思いつきのネタなので続きません。
(08/03/14)